シーカヤッカーが意識不明に 上関町での出来事について

 山口県上関町の田ノ浦で、11月8日の朝に何が起こったのか、報道された内容と現地からの状況を伝えるブログの情報を整理しても、やはり真相はよく分かりません。埋立と原発建設に反対するシーカヤッカーの一人の青年が、現地での反対行動を無視して強行される中国電力の工事の現場で、極度な興奮状態になったのかどうか、水中に潜り、現場内のワイヤーにつかまっている(触れている?)ところを、作業員に見つかり、引き上げられ、船上で一悶着あったのかどうなのか、ともかくそのシーカヤッカーが一時意識不明になって病院に運び込まれたというのが、ことの有り様です。


 推測ですが、陸上での建設工事の現場でも、「安全」が第一とされていて、それは海上での工事も同様でしょう。工事現場では、一般の人が入ってこないように囲いがされて、いわゆる第3者災害を未然に防ごうとします。今回の出来事も、おそらくその延長線上で、一般の人が現場に入ってきて工事用の資機材に触っているところを作業員が見とがめ、相手が一筋縄ではいかないことが前提としてある状況なので、数人で引き上げ身柄確保ではありませんが、取り囲もうとして、一悶着があり、シーカヤッカーが何かの弾みで転倒したのか、何か体術に心得のある作業員が技を使ったのか、とにかく意識を失って、後からきた別のシーカヤッカーによって病院に運び込まれたという事態が考えられます。


 どんなことがあったにせよ、中国電力側によう暴力行為があったとはとても信じたくはありません。同じ日本人として。



 ただ、現地からのブログによると、作業船のすぐ横に反対行動をとるシーカヤッカーがいるにも関わらず、その頭上を、資材がクレーンなどで運搬されているということで、これはもうすでにめちゃくちゃ危険な状況にあるといえる。中国電力が相当焦っていることの裏返しで、それが請負の建設会社を通じて、現場の作業員にも強力に伝播しているんでしょうか。


 とにかく、今回の出来事の事実関係が判明して、双方が冷静になることを望みます。


 おかしいと思ったのは、現地から情報を届けているブログへの閲覧者からの書き込みの内容。まあそれこそ、不確実な情報しかないのに、よくそんなに誹謗中傷ができるなと思います。上関町で何が起こっていて、それはどんな歴史を辿ってきたのか、反対行動をしている人たちの気持ち、中国電力の幹部の気持ち、作業員の気持ち、船上に引き上げられたシーカヤッカーがなぜそのような行動をとったのか、などなど発言する前に理解しておくこと、よく考えてみることがたくさんあるように思えるのです。


 ネットだからだとか、第3者だからとかっていうのは、あまり関係ないように思います。特に特定の何か個人や組織を否定するときはそう。表現の自由とかっていう前に、一人ひとりの尊厳を慮れる人間でありたいです。ネットでも公共性のある場では、自分の発言に責任を持つといった姿勢がやっぱり必要なんじゃないでしょうか。



 

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NUMOキャンペーンについて

 一日に1億のページビュー(閲覧された回数)があるヤフーのトップ画面右上にある広告枠は、多分、日本で一番閲覧されている広告でしょうか。

 そこに最近うるさいくらいに登場しているのが、「NUMO」(原子力発電環境整備機構)の広告です。内容は、増え続ける核のゴミは地層処分しないとえらいことになるので、国民のみなさん理解してくださいーーというもの。

 テレビや新聞でも同様に広告を打ち、「地層処分にコンセンサスを得よう一大キャンペーン」がこれでもかってくらいに繰り広げられています。

 

 そんなキャンペーンを打っているまっさなかに、またまた六ヶ所村の再処理工場でトラブルが発生しました。22日の午前2時頃に、高レベル放射性廃液のガラス固化体を作る建屋内で、廃管の下の受け皿に漏れ出て溜まっていた廃液が見つかったそうです。

 そして原燃は高レベル放射性廃液かどうか、調査中としながら、いつも通り「外部には影響がない」とのコメントをのたまう始末です。マックの接客マニュアルか!

 

 日本での核のゴミの地層処分は再処理が前提になっています。スウェーデンなどでは直接処分を予定しています。直接処分だとプルトニウムを含む使用済み燃料を地層に埋めることになり危険と言いますが、使用済み燃料からプルトニウムを分離して、リサイクルと称して原発に利用するのも同じぐらいに危険でしょう。

 で、地層処分ですが、日本の場合、再処理して残った高レベル放射性廃液をガラス固化してステンレス筒に入れ、粘土と鋼鉄で覆って地層に埋める計画は、ガラス固化の段階で足踏みしっぱなしです。処分場の建設候補地探しの前に、技術的にまだ試験段階で、ようは机上の論理が先行して、技術を追いつかせようと、無理して稼働させて失敗続きなのが、六カ所の工場なんですね。

 ちなみに9月には、1~2月に漏れた放射性廃液の掃除をしようとして、掃除に使う遠隔装置の「パワーマニピュレータ」に以上が発生し作業を中断しています。この汚染の除去がうまくいかないと、ガラス固化体の製造試験は始められません。

 

 NUMOの今回のキャンペーンは、そのガラス固化があたかも成功しているかのような印象を与えます。また、地層処分以外に道はありませんみたいな脅迫に近い形で、国民に核のゴミの問題の責任を転嫁しようとしています。

 まるで、「再処理反対・地層処分反対=子孫への問題の先送り=反対派は無責任だ」的なレッテルを貼りたくてしょうがないみたいな感じです。実際に、再処理を推進したい京都大学の原子炉実験所のY教授はWAC出版の著作でそんなことを述べていました。

 どっちも同じじゃないと、個人的には思います。

 埋めたってなくなるもんじゃないでしょうに。

 日本人が永久に負の遺産を管理していかないといかない状況は変わりませんよね。

 きれい事言うのはやめて欲しい今日この頃です。

 

 

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「ちょっとくらいの放射能でむきになることはないではないですか」発言

 中国電力のような大企業(東証一部上場、大証一部上場、資本金1855億円)でも、追い詰められれば、子どもだましの姑息なことをやってしまう。

 午前中、作業を中止するとか言っておきながら、午後、別なルートでこっそりとブイを運んできて、田ノ浦の埋立予定地に設置しちゃったんだから、開いた口が塞がらないまま、乾燥しすぎて、砂漠化しそうな感じです。

 まあ、組織の中の歯車人間とういう非常に大きなくくりで考えれば、自分も中電の社員と同じ境遇な訳で、記者会見した中国電力上関原発準備事務所の所長さんや作業にあたった社員さん達を個人攻撃するようなことはあってほしくないですが。

 でも、「昔、核実験の時、放射能がいっぱいばらまかれたんだから、ちょっとくらいの放射能でむきになることはないではないですか」みたいことを平気でのたまう中電社員には、ちょっと原子力発電所の管理を任せたくないなと思います。

 原子力資料情報室に、ドイツでの、原発周辺5km圏内での小児白血病の発症に関する2008年の研究結果が掲載されていました。結果は、「高率で発症している」ことが明らかになったようです。

 ただ、原発から排出される放射線との生物学的、放射線疫学的な関係は分からないので、今後も研究調査を続けるとしています。

 心配されている事態が、明確に存在しているという証拠にはなっています。

 「ちょっとくらいの放射能でむきになることはないではないですか」発言の中電社員さん、この資料読んでみてね。

 

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